この記事でわかること:
- 採用動画を縦型ショートで作るときの考え方
- 応募につながる企画・冒頭・構成の型と、社員が出演するときのコツ
- 求人広告として気をつけたい表示のルール
結論から言うと、縦型の採用動画は「会社紹介」ではなく、「ここで働く自分」を想像させる動画にすると応募につながりやすくなります。
採用動画を縦型で作る理由
求職者、特に若い世代は、仕事探しの情報もスマホで集めています。SNSの縦型動画は、スマホの画面いっぱいに映るため、会社の雰囲気や人の表情が伝わりやすいフォーマットです。
縦型にするときは、横型の会社紹介動画を切り出して使うのではなく、最初から縦で撮るのが基本です。横型の素材に上下の黒帯を付けて流用すると、画面の占有率が下がって没入感を損なうため、縦型の構図で撮り下ろすか9:16に再編集することが勧められています(Squad beyond「ショート動画広告の作り方」)。
また、採用の縦型動画には2つの使い方があります。
| 使い方 | 目的 | 向いている内容 |
|---|---|---|
| 自社アカウントの投稿 | 会社のファンを増やす | 社員の日常、職場のあるある |
| SNS広告として配信 | 応募・説明会予約を増やす | 仕事内容、働き方、応募の呼びかけ |
この記事では、主に広告として配信する採用動画を想定して解説します。
企画の考え方:会社紹介より「働く1日」
採用動画でよくある失敗は、会社の歴史や理念の説明から始めてしまうことです。求職者が知りたいのは、会社の立派さよりも**「自分がここで働いたらどうなるか」**です。
縦型の採用動画で使いやすい企画は次のとおりです。
- 1日密着:出社から退勤まで、社員の1日を短いカットでつなぐ
- 先輩インタビュー:「入社前に不安だったこと」「入ってみて意外だったこと」を答える
- 仕事のリアル:仕事の大変なところも含めて、実際の作業を見せる
- よくある質問に答える:「残業は?」「未経験でも大丈夫?」に社員が答える
ポイントは、良いところだけを並べないことです。本物志向のUGC動画では、完璧な絶賛ではなく欠点への言及や、年齢・職業など視聴者が自分と重ねられる情報が効くとされています(ZVA「縦型動画広告のトレンド5選 2026」)。採用でも、大変なところを正直に見せたほうが、入社後のギャップによる早期離職を防ぐことにもつながります。
撮影場所も大切です。会議室で撮ったインタビューだけでは、職場の空気は伝わりません。実際に働いている現場、休憩スペース、通勤の道など、求職者が入社後に毎日目にする場所で撮ると、働く自分を想像してもらいやすくなります。
冒頭と構成の型
冒頭は「誰に向けた動画か」を悩みで示す
冒頭で「〇〇職の方必見」と属性だけを呼びかけるより、求職者が抱えている悩みを言葉にしたほうが、届けたい人が反応しやすくなります。
- 「今の職場、10年後の自分が想像できない」
- 「未経験から始めたいけど、ついていけるか不安」
- 「土日休みの仕事に変えたい」
フックの作り方は冒頭2秒のフック6選でも詳しく紹介しています。
構成は4パート
| パート | 目安の尺 | 中身 |
|---|---|---|
| 冒頭 | 0〜3秒 | 求職者の悩み・迷いを一言で |
| 仕事の中身 | 3〜15秒 | 実際の作業、職場の様子 |
| 人の声 | 15〜25秒 | 社員が入社の理由や働いてみた感想を話す |
| 応募の呼びかけ | ラスト5秒 | 「まずはカジュアル面談から」など具体的な次の一歩 |
CTAは「気になった方は」ではなく、何をすればいいかを具体的に示すのが基本です(ZVA「縦型動画広告の台本構成テンプレート」)。応募のハードルが高い場合は、説明会やカジュアル面談を入り口にすると反応が取りやすくなります。
社員が出演するときのコツ
採用動画の主役は、実際に働く社員です。ただし、多くの社員はカメラの前で話すことに慣れていません。自然な表情を撮るためのコツは次のとおりです。
- 台本を読ませない:質問を投げて、答えてもらう形で撮る
- 言い直しや間を残す:きれいに整えすぎないほうがリアルに見える
- 作業中の手元や表情を撮る:話すカット以外の素材があると編集でテンポが出る
- 複数人に出てもらう:年齢や職種の違う社員がいると、見る人が自分を重ねやすい
社員の出演が難しい場合や、アルバイト募集のように職場の雰囲気を再現したい場合は、プロの演者を使う方法もあります。BUZZ MEETでは、提携演者500名以上の中から、学生・Z世代、主婦・ママ層、シニア、ビジネス系など、募集する層に合わせた演者を提案しています。詳しくは演者の選び方をご覧ください。
配信と改善の進め方
採用動画は、1本の完成度を上げるより、切り口の違う数本を並べて反応を見るほうが早く答えにたどり着けます。
- 切り口を分ける:「1日密着」「先輩インタビュー」「よくある質問」など、企画の違う動画を3〜5本用意する
- 冒頭だけ変えた版を作る:反応の良かった企画は、本編をそのままに冒頭の悩みだけを差し替える
- 応募の質も見る:クリック数や応募数だけでなく、面接に来た人・内定承諾まで進んだ人がどの動画から来たかを確認する
採用では、応募が増えても自社に合わない人ばかりでは意味がありません。仕事の大変なところも見せた動画は、応募数が少なめでも面接の通過率や定着につながることがあります。数字は応募数だけでなく、採用の最後まで追って判断しましょう。配信の数字を見て翌週に冒頭を差し替えられる体制があると、採用の繁忙期にも改善を止めずに済みます。
求人広告として気をつけたい表示のルール
採用の動画広告は、見た目はSNS動画でも、法律上は労働者の募集広告です。
職業安定法では、インターネットやSNSを含む広告で労働者を募集するとき、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないとされています。また、募集主の氏名(名称)・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金の6つを表示する必要があり、自社サイトの募集要項へのリンクだけでは不十分とされています(厚生労働省「労働者の募集広告の表示について」)。
動画の演出で気をつけたい点も整理しておきます。
- 実際の雇用形態と違う印象を与えない(例:アルバイト募集なのに正社員のように見せる)
- 賃金は実際の条件どおりに。一部の人だけの高い金額を全員の条件のように見せない
- 職場の様子は、実際の職場と大きく違う演出にしない
表示すべき項目を動画・投稿文・遷移先のどこにどう載せるかは、最新の一次情報と媒体のルールを確認して決めましょう。
まとめ
- 縦型の採用動画は、会社紹介ではなく「ここで働く自分」を想像させる企画にする
- 冒頭は求職者の悩みから入り、仕事の中身と社員の声を見せて、具体的な次の一歩で締める
- 採用動画も求人広告。募集条件の表示と、誤解を生む演出を避けることを忘れない
個別の表現の可否は、専門家や媒体の審査基準もあわせてご確認ください。
採用向けの縦型動画の進め方は採用向けページにまとめています。ご相談はお問い合わせからどうぞ。
よくある質問
採用動画は横型と縦型のどちらで作るべきですか?
説明会や採用サイトで流すなら横型、SNSで求職者に届けるなら縦型が向いています。SNSの広告枠で配信する場合は、スマホの画面いっぱいに映る縦型で撮影するのが基本です。横型の素材を縦に切り出すより、最初から縦で撮ったほうが見やすくなります。
社員が出演すると、どんなメリットがありますか?
求職者は「どんな人と働くのか」を一番知りたがっています。実際の社員が自分の言葉で話すと、職場の雰囲気がそのまま伝わります。話すのが苦手な社員には、台本を読むのではなく質問に答える形で撮ると自然な表情が出やすくなります。
採用の動画広告に、給与などの条件を入れる必要はありますか?
職業安定法では、SNSを含む広告で労働者を募集するとき、募集主の名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金の表示が求められています。動画内に全部を入れるか、投稿文や遷移先とどう分けるかは、厚生労働省の一次情報と媒体のルールを確認して決めましょう。
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